創業時の資金繰り
創業時でのタイプ別資金繰り注意ポイント
会社を立ち上げ、事業のスタートを切る時点でもお金のやり繰りを考えておくことが重要である。会社員の時であれば、仕事をすれば必ず月末には給与としてのお金が入ってきた。会社ではそうはいかない。売上が上がらなければ当然お金は入ってこないし、売上が上がってもすぐにお金が入ってくるとは限らないのだ。これを売掛金と言う。会社同士の取引では、「今月の分は翌月に支払いますよ」といった商い上の取り決めが会社ごとにあるため今月売り上げたとしてもお客様が支払ってくれない期間が生じてしまうのである。そこであなたがどんな仕事で会社を立ち上げるかによって準備をしておかなければならないお金が決まってくるのです。現状の法律では資本金は1円から会社が作れてしまいますが、それは法律上のことにすぎないのです。実際に事業を行っていく上では1円ではやっていけないのです。
仕入がある会社
商品を販売する事業の場合、先に商品を仕入れておきこれを売っていくことになります。
仕入れのために売上よりも先にお金を支払うことになりますので、会社を立ち上げた時点で仕入れのためのお金を準備しておくことが最低限必要になります。この仕入れの際に注意することは、何百個まとめて仕入れた方が1個当たりの単価が下がるので得だと考えて多く仕入れ過ぎてしまうことです。売れればお金に変わっていきますが、売りこむためには営業費として広告代や交通費などに使うお金が必要です。これらをお金がないのでこの商品を渡しますというわけにはいきません。会社を立ち上げた時点では営業費を最低でも6か月のお金は残して仕入れを考えてください。
店舗を必要とする会社
お金の使い方を店舗作りに優先してしまいがちですが、これは大きな間違いです。最低でも6か月の運転資金を持っておくことが必要です。創業時にお金を準備する際、この6か月の運転資金の残りを店舗作りのお金としていくら使えるかと考えてください。ほとんどの社長さんが店舗作りに気合いが入ってしまい、気がつけば運転資金がほとんどないという状況が多く見受けられます。運転資金が必要な理由は、店舗として認知されるまで6か月はかかるものだからです。極端なことを言えば6ヶ月間は売上が上がらなくてもやっていけるようにしておくということです。この間、じっくりとお客を作り増やしていくことを考え実行していくのです。来月の家賃をどうやって払おうかなどとお金のやりくりのことを考えていたのでは一番大事な「お客を作ること」=「売上を上げること」に集中できずお店は6か月で消えてしまうことになります。
従業員の人件費が必要な会社
給与の金額を決めるのは迷うものですが、手取りでいくらにすると決めるのは避けてください。というのも、所得税の税率の改定、社会保険料率・雇用保険料率の改定、住民税を差し引かない、社会保険に加入しないなどによって手取り金額は変わってしまうからです。給与総額でいくらとまず設定してください。手取りで給与設定している会社は給与総額で設定している会社よりも割高になってしまっています。さらに従業員を雇いますと給与以外にもいろいろと経費がかかるものなので給与総額の1.5倍を人件費と考えておくことが必要です。つまり20万円の給与を設定した場合には会社のお金として20万円円×1.5×6か月=180万円を準備しておくことが必要です。
仕入・店舗・従業員の人件費すべてが必要な会社
スタート段階から資金繰りの準備が必要な会社です。先に説明しました「仕入がある会社」「店舗を必要とする会社」「従業員の人件費が必要な会社」の資金繰りを合算する必要があります。会社を始める時点で最低でも1,000万円は準備しておきたい会社です。逆に、社長が1,000万円を貯めて初めてスタートして良い会社です。
社長1人でスタートできる会社
社長のフットワークの良さで事業をスタートさせられる会社で、最もリスクのない会社です。資金繰り的には100万円もあれば十分と言えます。その反面、事業の内容はサービスになりますので社会的信用がつくまで軌道にのせることが難しいとも言えます。そこでこのような会社は、社長がサラリーマン時代の取引先をそのまま引き継げている場合が多いと言えます。

















